情報の氾濫

  • 2007.09.10 Monday
  • 17:28

最近では、「うつ病」という言葉を、誰もが知っています。
そして、「うつは心の風邪だ」とか「治るものである」という知識も持っています。
また、「励ましてはいけない」とか「休息が一番だ」とか「家族の理解が必要だ」とか
そういうことまで知識として知っている方が増えました。
それもこれも、近年メディア・新聞・出版物等で、「心の病」や「人間の精神」について
クローズアップされ続けてきた結果です。

けれども逆に、近年は情報が氾濫し、「正しい知識」「間違っている知識」も含めて、
うつ病の患者さんが、「そこまで知らない方が良いのになぁ・・・という知識」まで
持っているケースが増えてきました。

ケース
「ああするべきだ」「こうするべきだ」と、知識として得たことを行動に移し→
→無理をして頑張った割には効果が得られず→それによって疲れて→
→回復が遅くなるケースが増えてきています。


「回復期に入る前に、リハビリをしないこと」
「回復期に入ったら、その日々を正しい方向で過ごすこと」
が必要になります。
これに際して援助が必要な際は、カウンセラーが役に立てます。



ケース
自ら勉強してきて知識を増やした結果、
「こういう薬を処方するなんて!あの医師は、一体僕の何を見ているんだ?!」と
医師に対する不信感を持つようになったり、
「僕にこういう薬を出したということは、うつ病とは違う診断名もついているのだな」と
勝手に落胆してしまったり、
「私にはこういう症状が残っている。だからこういう薬は処方してもらえないのかしら?」
といった不満を持つようになったり、
「○○にこう書いてあったからそうしてきたのに、全然良くならない!」と
不安感を持つようになっていたり、
「うつ病にはこういうワークや、こういうサプリメントが効くと書いてあったから、
買って飲んだり、やったりしたのに、変化が無いじゃないか!」という怒りを抱く等、
多くの情報を得た結果、情報に振り回され、勝手な当てはめや分析をしたり、
やったことに対する結果を得られず、落胆し、
それが自分の症状をさらに悪くしてしまう・・・
という悪循環を生んでしまうことがあります。。。

このようなケースでも、カウンセラーがお役に立てます。


ケース
また、「完治しない確率」とか、「こういう薬を処方されたらおしまいだ」とか、
そういう情報を見聞きしては、自分で自分を傷付け、
未来を悲観してしまっている方もおられます。

このような思い込みをしてしまっている場合でも、
カウンセラーがお役に立てることがあります。



基本的に、「うつ病」になってしまった方は、症状が重いとき、
本当に、TVも見たくない・本も読みたくない・メールも打つ気にならないし、
インターネットなんて絶対に見ないし、パートナーと話す気にもならず、
掃除機の音・車の音などの生活音すら耳障りで、
太陽の光さえ疎ましいと感じながら毎日を過ごします。

だから、回復期に入ると、徐々にTVを見たり、本を読んだり、
できなかった時期の分まで取り戻すかのように、自宅で誰かと話をしたり、
書き物をしたり、パソコンをいじり、たまにメールを書いたりします。

でも、本を読み、横になって昼間に眠っては、
夜な夜なネットサーフィンをすることが増えてきて、
そうして、いずれ、自分の病気について調べ始め、
色々なことに不満が募ってきたら・・・

→この「うつ」は、疑問視するべきところです。
→カウンセリングを受けることも有効になります。


うつの当人がうつ病を調べると、
案外ショックな情報や、一見自分に当てはまる情報が目に入ってきます。

そうして、結果、「不安」をあおり、「焦り」「考え込む」ようになり、
「医師にかかること以外に、他にやれることはないか?と無理をする」ようになり、
「情報で自己暗示を掛けてしまう」ようになり、
色々な側面から回復が止まってしまうことが多いのです。


こうなると、もはや、「うつの治療のための静養」には、なっていないことが多い・・・しょんぼり

本を読みすぎる。外出を無理にする。ネットサーフィンしすぎる。
生活サイクルが乱れる。できないことばかりが目に付く。
治療に足りないことばかりが目に付く。医療・医師・薬の処方内容に不信を抱く。など、
情報の氾濫が、うつの方にとって良くない影響が出てしまうことが増えたようです・・・

大切なのは。
「多くの情報を見て、自分に当てはまるからと言って、その情報を鵜呑みにしないこと」
「できれば、うつ病関連の本は、読みすぎないこと」
「うつ病に関する専門家でない人が書いたネットのページは読まないこと」
「うつ病に関する素人の書き込み・掲示板などは見ないこと」
「お薬についてや、治療過程についての説明は医師からきちんと受け、
説明してくれない医師にはこちらから積極的に質問し、尋ねること」です。


また、会社を休職中の方は、社会復帰する際に、
正しいリハビリ方法を実践することが、とても重要です。
しかし、まだ、リハビリをするには早すぎる人が、
焦ってリハビリ的な行動を取ることで、せっかく良くなった症状がぶり返し、
再び寝込んだままになることがあります。
そういう残念な治療過程を歩まなくて済むよう、
静養中は、「規則正しい生活」を心掛けながらも、
何かできたことがあったり進歩があったりしたら素直に喜んで、
でもやりすぎず、心穏やかに静養期間を過ごし、
信頼できる医師やカウンセラーと相談しながら、
焦らずに回復を目指していくことが大切です。


そして、自己判断で勝手な行動は取らずに、
医師に確認する・質問する・相談することを大切にしてほしいと思います。

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